『トヨタコミュニティコンサート』から始まった

社会貢献活動

 

●トヨタの社会貢献活動は、どのような理念を持って、どのような分野を行なっているのでしょうか?

 

「トヨタでは、創業以来、『モノづくり、車づくりを通して豊かな社会づくり』に貢献することを基本理念としています。

 

この活動の精神は、現在でも引き継がれ、2011年に発表したグローバルビジョンでも、お客様の期待を超える 『もっといいクルマ』 を追求するとともに、人々の生活を豊かにする 『いい町・いい社会』 づくりへの貢献を目指しています。

 

その実現に向け、本業を通じた貢献はもとより、各地域の一員として、お客様の笑顔のため、それぞれの地域社会が抱える課題の解決を目的に、『環境』 『人材育成』 『交通安全』の3分野をグローバルな重点領域とし、日本では、『社会・文化』分野を加えた領域で社会貢献活動をおこなっています。」

 

 

●芸術文化に対する支援は、具体的にどんなことから始まったのでしょうか?

 

「トヨタのメセナ活動は、『心豊かな社会づくり』を目指して、『地域文化の振興』 『若手育成』 『裾野拡大』を重点にした音楽や舞踏などの支援をおこなっています。

 

一番長い歴史のある活動としては、1981年に始まり、今年33年目を迎えた 『トヨタコミュニティコンサート』 があります。この活動は、“たくさんの人々に、もっと気軽に音楽と触れ合っていただきたい、なかなかコンサートに行けない方々に、オーケストラによる生の演奏を聴いていただきたい“という願いから、(公社)日本アマチュアオーケストラ連盟と連携し、全国各地で展開しているクラシックコンサートです。公演数は、合計約1,420公演をおこない、のべ114万人を超える皆様にご来場いただきました。(2014年2月現在)」

 

 

芸術鑑賞の幅広い提供

 

●トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン(TOMAS)活動のねらいとはどのようなものでしょうか?

 

「この活動は、“世界トップクラスの芸術鑑賞の機会を幅広い方々へご提供し、豊かな心の醸成に寄与したい”という思いから始まりました。

 

ウィーン国立歌劇場のご協力を得て、ウィーン国立歌劇場管弦楽団のメンバーやヨーロッパで活躍するアーティストたちが集まった約30名という、他に類をみない特別編成のオーケストラによるクラシックコンサートです。

 

公演チケットは、お求めになりやすいように料金を3,000円台からご用意しまして、これまでにクラシックコンサートの鑑賞経験のない方にもたくさんご来場をいただいています。

 

2000年から開始した公演は、これまでに合計82公演、来場されたお客様は、累計14万人を超えています。(2014年2月現在)」

 

 

●青少年プログラムも長く取り組まれていますが、このねらいというのは?

 

「次代を担う若い方々にも、世界最高峰の音楽に触れていただき、グローバルな感覚を育んでいただくことを願って2007年より3つのプログラムを始めました。

 

実際のコンサートを通じて、音楽の素晴らしさを体感いただくため、本公演にご招待する『ウェルカム・シート』、音楽づくりの最終的な仕上げをおこなうコンサート直前のリハーサルを鑑賞して音楽の魅力をより身近に感じていただく『公開リハーサル』へのご招待、そして、演奏メンバー数名がチームとなり、小学校や児童福祉施設などを訪問し、音楽を通じた心の交流による子どもたちの思い出づくりに貢献する『ふれあいコンサート』を実施しています。

 

これまでに累計2万人を超える若い世代の方にご参加いただいています。」

 

 

●TOMASが奏でる音楽をご紹介いただけますか?

 

「このコンサートの特長として、まずは、指揮者のいない30名のオーケストラという編成が、他にあまりないことです。アンサンブルとも違い、大編成のオーケストラとも違って、それでも30名でとても演奏しているようには感じさせない迫力のある、そして指揮者がいなくとも息の合った演奏は、会場のお客様を魅了します。

 

演奏する曲は、ベートーヴェンやモーツァルトなど、多くの方に聞き馴染みのある選曲がされています。また、音楽の本場、ウィーンならではの音楽も奏でられます。クラシックファンはもとより、クラシック初心者の方にもご来場いただき、ぜひクラシックコンサートという雰囲気全てを楽しんで聴いていただきたいと思っています。」

 

 

毎回の感動&触れあい

 

●オーケストラのメンバーと接しての印象をお聞かせください。

 

「ツアーを通して、メンバーの皆さんの演奏者としての意識の高さをとても感じます。リハーサルから本番まで、ずっと継続される集中力には圧倒されます。また、7公演の全てにおけるメンバーの皆さんの渾身の演奏に、同行して聴いていても、毎回感動してしまいます。ご来場のお客様に、自分たちの演奏を聴いていただきたいというプロ意識を非常に感じます。

 

でも、演奏を終えて、リラックスしているメンバーはとても気さくで気取りがありません。メンバーの中には、手品が上手な方がいまして、休憩中や移動中に披露してくれました。メンバーの皆さん自身も、この公演ツアーを毎年楽しみに参加しています。」

 

●クラシック音楽の新たな聴衆を広く育ててこられました。聴衆からどのような反応が寄せられているでしょうか?

 

「毎年公演では、お客様にアンケートのご協力をお願いしています。アンケートに寄せられたご感想では、メンバーの演奏に関する感動のお言葉はもちろんのこと、毎年、楽しみにご来場いただいているお客様の声や、今年で12回目となる本コンサートですが、まだまだ初めて鑑賞されるお客様も多くいらっしゃいます。クラシック音楽をお届けするこの活動の定着と拡がりの両面を感じています。また、トヨタのメセナ活動におけるご理解と応援のお言葉も多くいただいています。」

 

 

●これまでのトヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーンで、印象的だったこと、エピソード等をいくつかお聞かせください。

 

「公演ツアーを通じて、メンバーの音楽づくりの姿勢は、本公演のリハーサルからアンコール曲のリハーサルまで、一貫して真剣そのものです。

 

それは、メンバー5~6名で小学校へ訪問して演奏する「ふれあいコンサート」でも、同じです。会場は体育館が多いのですが、まるで、ここはコンサートホール!と思わせるほどの気合いの入った迫力ある演奏です。子供たちにも、自分たちの生の音楽を肌で感じてもらいたいというメンバーの熱い思いが伝わります。

 

また、こんなこともありました。2005年の愛知万博開幕記念コンサートの時に、会場が野外コンサート場で演奏することがありました。季節はまだ寒い小雪が舞う中、メンバーは全員燕尾服、コートなど上着を羽織ることなく、寒さを微塵も感じさせないプロ意識で最後まで演奏をしました。運営サイドは、あまりの寒さに体調を心配して、コートの着用も進めたのですが、メンバーは決して上着を羽織ることなく、ビシッと演奏をしました。メンバーの皆さんが、とても格好良かったです。」

 

 

『心豊かな社会づくり』に貢献していきたい

 

●トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーンの未来像として、新たな抱負がありましたらお聞かせください。

 

「2000年から始まった本公演ツアーも、2014年で第12回を迎えました。まだ、この特別編成のオーケストラによるコンサートに触れていただいていない方々はたくさんいらっしゃるので、そうした方々へトヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーンの奏でる音楽をお届けできるよう、工夫をしていきたいと思っています。」

 

 

●特にクラシック音楽への強い思いが感じられますが、それはトヨタ全体の社風でしょうか?

 

「『音楽』は世界共通語であり、幅広い世代の方が楽しめて、人々を感動させたり、幸せな気持ちになれる効力があります。

 

その中でも、クラシック音楽は長い歴史があり、流行に左右されることなく、海外の文化に触れて、グローバルな感覚を養える音楽であると考えています。

 

また、多くのパート(楽器)が奏で協調して、最終的には1つの曲を作り出すオーケストラは、トヨタの社業の根源である『モノづくり』の過程に共通する部分があります。こうしたことから、トヨタでは、クラシック音楽の支援活動を通じて、『心豊かな社会づくり』に貢献していきたいと考えています。」

 

 

●TOMAS活動に対する思いというものもお聞かせいただければ、と思います。

 

「『トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン』の担当になって、音楽が与えてくれる『感動』の素晴らしさを、改めて感じています。メンバーのエネルギーあふれる演奏に触れて元気をもらいつつ、毎年、公演にご来場いただいたお客様の笑顔に出会えることが、担当としての喜びです。これからも、ご来場のお客様がご満足いただけるコンサートをご提供し、皆さまの笑顔が続く活動としていきたいと思っています。」

トヨタ・社会貢献活動について

トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーンを主催している

トヨタ自動車 社会貢献推進部のご担当者へ、

社会貢献活動について、そして、その思いについてうかがった。